売上が半分以下に減少した事業者に対して、家賃の最大2/3を6か月分給付する制度である、家賃支援給付金の制度概要が公表されました。6月12日に予算が成立し、ある程度の情報は出ていましたが、制度として経産省から初めて概要が公表されたので、改めてお知らせいたします。

こちらが発表された資料です。以下で資料の内容をかみ砕いて説明いたします。


対象要件

給付金の対象となるのは以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。

①資本金10億円未満の中小企業・小規模事業者・個人事業主で、

②2020年5月~12月の間で、前年同月比で50%以上売上が減少した月があるか、または連続する3カ月の売上の合計が30%以上減少していて、

③事業のために自社で使っている土地・建物の賃料を支払っている

持続化給付金の際は、売上の減少月が1月~12月を対象としていましたが、今回の給付金は、緊急事態宣言が延長された5月以降が対象となっていますので、注意が必要です。

給付金額

給付額は、法人の場合は最大600万円、個人事業主の場合は最大300万円となっていますが、給付率について、支払家賃の金額によって変わってきます。

以下の図をご覧ください。

予算資料より

法人の場合、月額75万円以下の家賃であれば家賃の2/3が給付されます。それを超える場合、超えた分(家賃-75万円)については給付率1/3が適用され、月額の上限が100万円となります。

個人事業主の場合、金額が法人の半分となり、家賃が37.5万円以下の家賃であれば家賃の2/3が給付されます。それを超える場合は超えた分(家賃-37.5万円)について給付率1/3が適用され、月額の上限が50万円となります。

6カ月分が一括で支給されますので、上記月額金額に6をかけたものが一度に振り込まれます。

駐車場や資材置き場として使用している土地も対象になります。また、管理費や共益費など賃貸借契約と一体的に取り扱われている場合は対象になるようです。

必要書類

持続化給付金の際に必要だった、①今年の売上が減少した月の売上台帳とその比較のための前年の確定申告書等、売上が減少したことを証明する資料と、②本人確認資料(持続化給付金の場合は個人事業主のみ)のほかに、

賃貸借契約書など契約を証明するものと、④実際に家賃を支払ったことが証明できる通帳や明細書が必要です。

今回は売上減少の対象期間が5月以降になっていますので、持続化給付金の際に提出した売上台帳が4月以前の場合は改めて確認する必要があります。

また、給付金は、直近で実際に支払った家賃をもとに算定しますので、家賃を下げてもらっている場合は、その減額後の金額から給付金を算定することになります。

注意点

基本的には持続化給付金と同じような要件になっていますが、売上減少の対象期間が5月以降ですので、持続化給付金がもらえたからと言って、必ず対象になるわけではないのでご注意ください。

また、賃借していることが条件ですので、ローンを支払っている自社物件は対象にはなりません。

現状では、上記の内容しか公表されておらず、代表が会社に貸して賃料を取っている場合の取り扱いや、すでに自治体が行っている家賃補助の助成金との重複している場合など、様々なしばりが出てくる可能性もあります。

持続化給付金が2週間程度での振込とのことでしたが、家賃支援給付金は売上減少のほかに、賃貸借契約と家賃の支払履歴など確認項目が増えており、また金額が大きいため、申し込みから支払いまで1ヶ月以上かかるかもしれません。直近の家賃の支払いにこの給付金を活用したい場合は、そのあたりを織り込んでおく必要があります。